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アフガン拉致:イスラム圏、信仰は自由でも宣教はタブー

 アフガニスタンの武装勢力タリバンのアマディ報道官は21日、カタールの衛星放送アルジャジーラとのインタビューで、「捕らえられた韓国人たちは宣教活動を行っていた。宣教活動はイスラムに対する犯罪行為だ」と述べた。

 イスラムの専門家たちはこの点について、「キリスト教そのものに対する反感ではなく、イスラム地域で他宗教の布教を禁じたコーランによるもの」と説明した。コーランの2章256節には「宗教には強要がなく、真理は暗黒から救出してくれる」と明記されている。

 韓国中東協会のチェ・ジンヨン(47)事務総長は「この戒律のため、イスラム文化圏ではキリスト教であれイスラム教であれ、宗教を信じることは問題とならないが、布教活動は禁止されている」と述べた。そのためアフガニスタン・カザフスタン・トルコ・ヨルダンなどほとんどのイスラム国家は、律法という次元を超えて法律を制定し、他宗教の宣教を禁止している。しかしイスラム地域でも、以前からユダヤ教やキリスト教など他宗教を信じる人たちに対して2等市民として待遇するケースが多かったが、宗教活動そのものを禁止しているわけではない。

 漢陽大学で文化人類学を研究する李熙秀(イ・ヒス)教授(54)は「タリバンは宗教的排他性問題とは別に、宣教そのものを国と社会の秩序を混乱させる違法行為だと考えている」と語っている。ある国では「宗教に強要はない」とのコーランの内容を拡大解釈し、イスラム地域内のイスラム活動に対しても、一定のレベルを超えると制裁を加えている。カザフスタンでは昨年11月、政府の許可なしにモスクで講演を行ったあるイスラム宣教団体が政府に処罰された。世俗的なイスラム国家とされているトルコでさえも、他宗教の公然の宣教活動に対しては制裁を加える。

ナム・スンウ記者

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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